熊野街道 阿倍王子~大鳥居王子

  平安時代から白川上皇鳥羽上皇が京都から淀川を下り、今の天満橋辺りの「八軒家(当時は「渡辺津(わたなべのつ)」と呼ばれていた)」から熊野詣を行った。「八軒家」から熊野三山への道を熊野街道と呼びます。

 熊野街道には、「王子」と呼ばれる社が九十九あります。「王子」とは、熊野権現(ごんげ)の化身として巡礼者を守護する御子神を祀った社であり、旅の休憩場所としても利用されました。

 この「王子」を、寄り道しながら追いかけてみることにしました。

 

5.阿倍王子

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大阪市内に残る唯一の熊野九十九王子。江戸時代には「若一王子」とも呼ばれていました。

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境内には立派な樟(くすのき)が。

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道なりに、道しるべを見ながら

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南へ南へ。

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しばらく進むと、阪堺電軌上町線と再会。

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姫松交差点の次の角を左に。

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歯医者さんの前に道しるべが。

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左に万代池が。この道しるべの先で右に曲がり、阪堺電軌の走るあべの筋に戻ります。

帝塚山四丁目の駅を右に見ながら、線路からは離れていき、少し行くと南海高野線の踏切があります。これを渡ると左前に7-11のお店が、住吉東駅の駅前にあります。このお店の前を道なりに、少し右に曲がりながら進みます。

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小さな用水路?を渡ると、久しぶりに道しるべ。この辺りから西に進むと住吉大社があります。

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住吉大社に寄り道。

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住吉大社で有名な反橋(そりばし:通称太鼓橋)は、淀君が奉納したと言われる橋。

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また熊野街道に戻ります。この辺りの道には、ところどころにこのような板が道に埋め込まれています。

6.津守王子

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長居公園通りを渡った左側にある墨江小学校辺りにあったとされています。

しかし、その後、津守王子は止止呂支比賣命(とどろきひめみこと)神社に合祀されています。

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熊野街道から少し東に離れたあべの筋沿いにあります。

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熊野街道に再び戻り、大和川に向かっていきます。

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この先が大和川

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大和川沿いを少し進み、前に見える遠里小野(おりおの)橋を渡ると、

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堺市に入ります。

一つ目の左折できる道を左に入り、南海高野線浅香山駅を越えたところの踏切を渡ります。

踏切を渡ってすぐ右折します。2本の道がありますが、線路沿いではなく、2本目の道を右折します。

3つ目の信号、左奥に高い塀に囲まれた大阪刑務所が見える交差点で右折。

一つ目の四つ角に境王子が。

7.境王子

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境王子の四つ角を左折し直進すると、方違(ほうちがい)神社にぶつかります。

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熊野街道は、方違神社の東側を回り込み、反正天皇陵沿いに南下します。

平安時代に熊野詣を行っていたころは、この方違神社からまっすぐ南下する道を熊野街道としていたようですが、堺市が発展するにつれて道が変わり、最終的には仁徳天皇陵の南で大きく西に回り込むルートになったようです。

反正天皇陵の東側には小さな「大王古墳」と「鈴山古墳」があります。

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大王古墳。

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鈴山古墳。

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反正天皇陵。

熊野街道は、反正天皇陵を東から回り込み、一本目の南下する道がそれです。しかし、すぐに三国ヶ丘高校にぶつかるので、一旦左折し、三国ヶ丘高校に沿って南下します。

榎本公園の四つ角で右折し、一つ目の信号を今度は左折。

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左は竹之内街道、右は西高野街道の分かれ道に出ます。西高野街道熊野街道

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進んでいくと、歩道橋。この向こうが仁徳天皇陵。この歩道橋を渡ります。

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仁徳天皇陵の正面。

熊野街道は、仁徳天皇陵の南側で、西に進みます。

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阪堺電軌阪堺線御陵前駅にぶつかる手前の交差点(右に橋、左上にスーパー玉出の看板)で左折。

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石津神社を左に見ながら直進(左側の道)。

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石津神社。

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神石市之町交差点の少し手前。

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神石市之町交差点。右の道(馬場記念病院方向)を進みます。

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馬場記念病院横。

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鳳小栗交差点を越したところ。

右の道をどんどん進みます。

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大鳥大社。熊野詣の人々は、ここにも参拝したようです。

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大鳥神社には、「根上りの大楠」。「値が上がる」から、商売繁盛・財運向上のパワースポット。

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JR阪和線を越え、そのまま鳳本通商店街の中を通り抜けます。

8.大鳥居新王寺

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熊野街道は、鳳本通商店街を抜けた後もそのまま進むのですが、「大鳥居新王子」は、商店街抜けた後、すぐに左折し、鳳南町交差点を過ぎてしばらく行くと左手にNTTのビルが見えます。今は、ケアサービスのビルになっているようです。

王子の場所は定かではないのですが、大鳥居新王子は大鳥美波比神社にあったとされ、その大鳥美波比神社の石碑がNTTビルのあたりの民家にあることから、この辺りに王子があったと推定されています。

 

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