熊野街道 信達一之瀬王子~馬目王子
平安時代から白川上皇や鳥羽上皇が京都から淀川を下り、今の天満橋辺りの「八軒家(当時は「渡辺津(わたなべのつ)」と呼ばれていた)」から熊野詣を行った。「八軒家」から熊野三山への道を熊野街道と呼びます。
熊野街道には、「王子」と呼ばれる社が九十九あります。「王子」とは、熊野権現(ごんげ)の化身として巡礼者を守護する御子神を祀った社であり、旅の休憩場所としても利用されました。
この「王子」を、寄り道しながら追いかけてみることにしました。
20.信達一之瀬(しんだちいちのせ)王子
64号線を進みます。竹林の中を抜けます。
「岡中」の交差点で左に進みます。
阪和線をくぐります。
阪和線をくぐった後、少し左に入ったところに「岡中鎮守社」があります。
長岡王子は、波太神社遥拝の鳥居の場所が有力であるが、この岡中鎮守社であったとする説もあります。
岡中鎮守社には、樹齢800年の大樟(くすのき)があります。
大樟の横には、槇(まき)の古木があります。槇は成長が遅く、大樟に比べると見劣りしますが、樹齢600年超と思われ大楠とともに、大阪府の天然記念物に指定されています。
金熊寺川を渡ります。
63号線を越え直進します。その後、30号線に合流。
30号線を少し進むと道が二又に。左側を道なりに進みます。
右手に和泉鳥取駅のホームが見えます。この先に波太神社遥拝の鳥居があります。
21.長岡王子
波太神社遥拝の鳥居。
長岡王子の場所の説はいくつかありますが、最有力の場所がここ。
64号線を進み、阪和自動車道が見えたところで左にそれます。
22.地蔵堂王子
緑ヶ丘第5児童遊園のフェンス前に説明板と石碑があります。
熊野街道は時代とともにルートが変わったようで、今回紹介しているルートでは、上の看板に書かれている「琵琶ヶ岸懸(びわががけ)」は通りませんが、もっと古い時代には通っていたようです。ちなみに、この公園前を進むと「琵琶ヶ岸懸」へ行くことができるので覗きに行きました。
右側は阪和自動車道。
「きけん」と書かれた看板の向こうが「琵琶ヶ岸懸(びわががけ)」。
草藪のように見えますが、崖沿いの細い道で左側は山中川へ真っ逆さまの崖。
少し進むと大きな糞。どうも猪の糞のよう。流石にこの崖際で猪が出てくると逃げ場所が無いので、そこでUターン。次の馬目王子に向かうため、64号線に戻ります。
阪和自動車道をくぐり64号線を進みます。
23.馬目王子
左側に三角形の空き地が現れます。ここが馬目王子跡。
現在、馬目王子は波太神社に合祀されており、ご神体の丸石は山中神社に祀られているとのこと。